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さくてん 佐久店

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2024年7月6日その他・お知らせ

スタッフ亀田のテンカラ釣り歩記Vol,5

標高1200m付近は今モンカゲロウがハッチしています、川がある標高によって魚のエサとなる虫が変わってきます。魚の視力は人間に例えると0.1~0.2ぐらいと言われています、はっきりは見えなくとも毛鉤のシルエットは見えているわけで、その時期にメインになるエサの虫の大きさに毛鉤を合わせてあげれば、やみくもに訳も分からず選んだ毛鉤よりは釣れる可能性がグッとアップするはずです。

ちなみに色も識別できないと言われていますが、白黒の濃淡は区別できるんだとか、よく行く川の魚が普段食べてるエサのサイズを知ることは重要な情報となる訳です。

フライフィッシングは毛鉤を魚に見せて釣るので毛鉤にリアリティーが求められますが、テンカラ釣りはリアクションバイト(反射喰い)の釣りなので毛鉤にリアリティーは求められていません、つまりテンカラ釣りでフライフィッシングのように毛鉤を流しても毛鉤がリアルでないので見切られてしまうことが多いんです。
よくテンカラの本や雑誌、有名な方のDVDとかで3秒以上は流さないというのがありますがテンカラはフライフィッシングとは違うので流しても釣れませんよ、という事なんです。魚は体の側面に目がある上に魚眼レンズなので自分の頭上に落ちてきたものは360度見えているそうです。

ですのでその魚が縄張りにしている範囲は直径で約5m(その範囲の360度が魚から見えてる世界という訳です)と言われています、一番遠いところに魚が居て魚から一番遠い場所に毛鉤が落ちたとしても3秒あれば食いつけるんです。ですから3秒流しても出ない魚は4秒流しても5秒流しても出ない訳なんです

毛鉤を流してフライフィッシングのように誘う釣り方をやるなら毛鉤はフライフィッシング用のリアルに作った物を使った方が釣りやすくなります。

ココは南相木川のおみかの滝下にある小堰堤なんですが、殆どの方がこういった目で見えるポイント(水が落ち込んだ白泡の中等)を探ると思うんですが、初夏以降の魚は瀬に定位してることが多くなります、水深10~20㎝ぐらいしかない場所にいることが多くなるので、こういった場所を狙う場合は、無造作に水の中を歩いて行ってしまうと折角捕食体制に入って待っているさかなを逃がして、殆どの渓流釣り師が狙うような魚がスレてるポイントに毛鉤を打ってるというような状況に陥ってしまいます。

小堰堤の落込みにライズとかを発見したとかいう場合場別ですが、ライズも無い魚の気配もないなんて時は殆どの場合、落込みの白泡の全然手前の浅場に魚が居ることがあるので、迂闊に川の中を歩かないようにご注意下さい。

ココは相木川本流の白岩区集落出口付近、写真に写る岩の手前流れがよどんでるところを真っ先に攻めるんじゃなく、岩の下流5mぐらい手前の水深10~20㎝しかない瀬に毛鉤を打って、少しずつ上流へ毛鉤を打って行き最後に岩の手前を攻めるようにしましょう。

季節やその年の水温や虫の羽化状況でその年の攻め方が変わってきます、毎回同じではない毎年同じではないといったところで釣れる人釣れない人が出てしまう所がテンカラ釣りの面白さなんだと亀田は思います。

さて今回の釣行記は相木川本流の三寸木集落付近(加和志湖の下付近)を夕方の30分だけテンカラで遊んできました。毛鉤はいつものピンク毛鉤、大型のモンカゲロウがハッチしていることもありフックサイズは#10です。
写真を見ていただければわかりますが水深20㎝ぐらいの浅い瀬で掛かりました、ちょっとでも深い所、ちょっとでも流れがよどんでるところに目が行ってしまうと、魚が居る場所を歩いてしまってることがあるので初夏から秋の渓流に行く際は歩き方にも気を付けてみて下さい。

この魚は川幅いっぱいに流れが広がってる場所の浅い瀬から飛び出してきました。

先週よりイワナがワンサイズ大きくなった気がします。
亀田の先輩が言ってました『雨が降るとイワナが動く、増水したらイワナ狙いがいいよ』確かに、先週はこのサイズ1匹も釣ってないので、雨の影響で下ってきたか登ってきたんでしょうね。
自分も大きいイワナが釣れるかもとチョット期待して、いつもはハリス0.8号なんですが今回はハリスを1.0号にしたわけです。渓流釣りをやってる方だと1号のハリスってムッチャ太くて違和感ありまくりだと思いますが、テンカラの場合はイメージ的には毛鉤だけが水面に付いてる感じなのでハリスの太さで釣果に影響が出ることはありません。

現に3年前に千曲川本流で42㎝のヤマメをテンカラで釣った時はハリス2号ですから(笑)

これがそうです(今回の釣行で釣った魚ではありません)
毛鉤はピンク毛鉤の#8(自作)です
最近はニジマスが増えてしまい中々ヤマメに出会えなくなってしまいましたが、それでも千曲川の本流ヤマメは亀田の心を魅了して止みません、昨シーズンは川の状況が悪く(亀田が休みの日に増水していたり、濁流だったり・・・)1回も本流テンカラ出来なかったので今年はチャレンジしたいと思ってます。

今回の釣行で釣った2匹目のイワナ
このイワナも浅い瀬で毛鉤に飛び出してきました、相木川は本流(通称・北相木川)も南相木川もずっと上流まで川と道路が並走しているので、釣り人はどこからでも入渓できる為土日に限らず平日でも連日釣り人に攻められる超激戦区なんですが、本当不思議な川で釣りに行ってボウズだったことは殆ど無いぐらい魚影の濃い渓流だと思います。
とはいっても釣り堀ではありませんのでそれなりの渓流釣りの知識は必要ですが、少なくとも自分の都合に合わせてもらおうと思ってるうちは釣れないと思います、魚の都合に自分が合わせるようにすると案外簡単に釣れると思いますよ。

川の中に居る魚を自分に例えて考えてみて下さい
★例えば①朝や夕方は魚はお腹が減ってます、でもその時間帯は眠いからとか別の用事があるからゆっくり起きて日中に釣りに行く、これでは魚は釣れないと思います、お腹が減ってる時間なら毛鉤を咥えてくれる可能性もグッと上がる訳です。

★例えば②台風の防風の中一番風の強い場所に人は立たないじゃないですか、魚だってそうだと思います、流れが一番強い場所には居ないと思います、水面に出ている石や水中の石の裏など、少しでも流れの緩い場所の方が居心地いいはずです。


★例えば③人が『今日は暑いなぁ』と思うなら魚だってそう思ってると考えて下さい、沢水や湧き水があって1℃でも水温が低い場所に逃げ込んでいるはずなんです。


★例えば④人が『眩しい』と思ったら魚も眩しいと感じています、まして魚には瞼がありませんから目をつぶることが出来ません、そうなると太陽光が当たらない日影や木の下、岩陰に逃げ込んでいます。


★狙ってる魚を自分に置き換えて考えるとおのずと魚がどんな場所に居るのかが見えてきます、ポイントも分からずやみくもに毛鉤を打ってるよりは魚に出会える確率はグッとUPすると思いますので試してみて下さい。

★また自然界の魚は釣り人や鳥、大型魚など天敵が沢山います、それを考慮すると渓流に限らず様々な釣りに置いて魚がどこに居るのかが見えてきます。
魚は町の中に居るネコみたいな行動パターンがあるんです、道のど真ん中を歩くネコってあまり見ないと思います、必ず何かに寄り添って歩いてませんか?
それは寄り添ってる側からは敵に襲われないからなんです、魚にすると岩の横、立木の下、藻の中、杭の横、橋の下、ごみや落ち葉が浮いてる横や下等、こんな場所を好んで泳いでいます。何も引っかかる要因が無い開けた場所を泳いでる魚は、弱ってるかよっぽどの大物以外考えられません。



★例えば⑤渓流とかに行って橋の上や大きな岩に登って『あ!魚いるいる!』なんてやってませんか?人が魚を目視できるってことは魚も人を目視しています『あ、釣り人がキタキタ!』これでは警戒されるだけで、せっかく捕食体制になってる魚も隠れ家に逃げ込んでしまいますのでご注意下さい。

今回も長々書いてしまい申し訳ございません、最後まで読んでいただき有難うございました。

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