2019年8月23日その他・お知らせ
※8月24日追記!! シマザキ マシュマロクイーンの巻き方
2019年8月30日(金)プレムアムフライデー、「巻き場 FLY DAY!!」はお馴染み【シマザキフライ タイイング・ミーティング】を予定しています。今回のテーマは「マシュマロ」です!!
発表以来、多くの方の「フェイバリット・フライ」として活躍を続け、絶大な信頼を積み重ねているシマザキ マシュマロパターン。そのマシュマロパターンの最新作、「マシュマロクイーン」に焦点を当てて、タイイング方法やマテリアル、コツなどを紹介予定となっております。
タイヤーは当コミュニティのフライデーズタイヤーとして話題の井上逸郎さん。みんなの師匠として親しまれているフライタイイング職人です。当日は島崎憲司郎さんのお墨付きタイヤーとしてデモンストレーションを予定しております。
開催まで1週間に迫ってきましたが、今回は事前に巻き方をご紹介。当日のデモンストレーションを見る前にこの投稿を見れば当日のタイイングが更に楽しめるのではないでしょうか。
また、当日ご来店できない方もこの投稿を参考にして頂き、マシュマロクイーンのタイイングに挑戦されてみてはいかがでしょうか。
解説には島崎憲司郎さんご本人から教えていただいたコツも載っています。かなり細かく紹介されていると思いますので、ティムコさんのyoutube動画と併せてご覧下さい!!
マテリアルと事前準備
■フック : TMC 206BL #10
■スレッド : UNI 8/0 タン
■ボディ : シマザキ マシュマロファイバー シナモン
■バインド用 : シマザキ ストレッチボディ アダムスグレー
■ウィング : スピニングディア ナチュラル
■今回はマシュマロファイバー#13シナモン、6本束を折り返して12本束で使用。ちなみにフックの型番・サイズによって束数を増減して使います。好みのボリュームで良いのですが、バランスの良い量は以下のようになります。
#8~10 → 6本束x2 (計12本)
#12 → 4本束x2 (計8本)
#14 → 3本束x2 (計6本)
あくまでも好みのボリュームですのでご参考までに。
■縛る前にビーズワックスをごく薄くつけて繊維に馴染ませます。こうする事により作業し易くなるのと同時にフワッとしたマシュマロのシェイプになります。
■ダビングブラシやコームでよくとかします。縛る前にこの作業をする事により、完成後に折り返し部分が割れてしまう事が防げます。なるべく硬めのブラシを使用した方が繊維が安定するとのアドバイスを、シマザキデザイン インセクトラウトスタジオ アシスタントの山田二郎さんに教えて頂きました(笑)
マシュマロボディの作成
■中央部分をタールノットやユニノットで縛り2つ折りにします。使用するラインはティペット5Xぐらいを基準としてお好みで。スレッドや他のラインでも可。
■余分(切れ端ではなく本線)はまだカットせずに残しておくと後々の作業がし易くなります。
※ヒートシール処理をしない通常のマシュマロの場合
■縛った部分をフォーセップやプライヤーで潰しておくと割れにくくなります。
■2つ折りにした後もダビングブラシやコームでよくとかします。この時にドライシェイクを指につけて整えると、フワッとしたシェイプになるのと同時に浮力が得られます。
※8月24日追記
youtube動画ではヒートシール処理したマシュマロボディが、すでにシャンクに取り付けてある場面から紹介されていましたが、
ヒートシール処理を施した場合でもティペットで縛った方が良いのか…
といった素朴な疑問が聞かれましたので(ホントはワタクシ本人ww)、シマザキデザイン インセクトラウトスタジオ アシスタントの山田二郎さんを通じて島崎憲司郎さんご本人に質問致しました。
お忙しい中にも関わらず快く、しかもとんでもなく(!?)詳しい解説をして下さいました。あまりにも面白く、興味深い内容でしたので、詳細につきましてはイベント当日に発表させて頂きます。
取り急ぎ「縛るのか…縛らなくて良いのか…」につきましては、縛った方が取り付け箇所がかさばらずにスッキリと収まる…との事です!!
島崎憲司郎さん、アシスタントの山田二郎さん、お忙しい中ありがとうございました!!
マシュマロボディのヒートシール
■取り付ける長さを確認してフォーセップやプライヤーで挟みます。カーブしているフォーセップやプライヤーが良いでしょう。
■約1mmほど残してカット。長く残しすぎるとヒートシールした時に「焦げ」が黒くゴソゴソと残ってしまいます。
■ヒートシール処理するためにライターで炙ります。幅の狭いフォーセップはヒートシールする部分以外まで溶けてしまう場合があるので注意が必要です。
マシュマロボディの完成
■マシュマロボディの完成。ヒートシールする事によりきれいなカーブのシルエットになりました。フックサイズに応じて全体の長さやボリュームを調整して下さい。あらかじめマシュマロボディを量産しておくとタイイングが効率良く進みます。
※ヒートシールしない通常バージョンもあり。
シャンクへの取り付け
■下巻きをしたフックにマシュマロボディを取り付けます。取り付け位置はお好みですが、ここではフックポイントの延長線上としています。
■取り付けた部分をフォーセップやプライヤーで潰しておくとあとの作業がし易くなります。後に取り付けるディアヘアーを乗せる際にもかさばりません。
■ループ状にしたストレッチボディを取り付けます。ループの長さはフックサイズにもよりますが内径10cm~15cmっほどが作業し易いのではないでしょうか。
ディアヘアーの切り出し
■ディアヘアーを切り出します。ストレートフォーセップやクリップなどを使うと真っ直ぐ切り出す事ができます。切り出す量についてもお好みとなりますが、おおよその目安として画像ではTMC 206BL #10での量となります。
■余分なファーを取り除きつつ、長さを揃えておきます。あらかじめキッチリと揃える事がきれいに巻き上げるコツとなります。
ディアヘアーのバインド
■ループ状にしたストレッチボディにアップルツイスターをセット、そのループにディアヘアーを挟みます。その際、指でストレッチボディに少量の水をつけると作業しやすくなります。ごく少量のマルチグルーの使用でも構いません。
■アップルツイスターの絶妙な自重によりストレッチボディが引っ張られで伸びるので、手を放してもしっかりとディアヘアーを保持してくれます。アップルツイスターの「重さ」はまさにこのための「重さ」となっています。
ディアヘアーをスピンさせる
■アップルツイスターを「くい~ん」と回させます。正確にセンター出しされているアップルツイスターですので、回転させても暴れる事なくクルクルと気持ちよく回転します。
■ストレッチボディに挟まれたディアヘアーが見事にスピンして試験管タワシのような形状になります。マシュマロクイーンというネーミングはここから来ているとの事(笑)。…とシマザキデザイン インセクトラウトスタジオ アシスタントの山田二郎さんがおっしゃっておりました(笑)。
ディアヘアーの巻き付け
■ディアヘアーをダブリングしながらアイ方向に巻き進めていきます。このダブリングをしないとディアヘアーが暴れてボサボサの仕上がりになってしまいます。片方に撫で付けたらそのまま強めに押さえてしまってクセをつけた方が良いかと思います。
仕上げ・調整
■巻き終わったら全体を上に持ち上げてシルエットを整えます。
■この時、残しておいたティペットを引っ張りながら作業すると非常に便利です。
※ヒートシール処理をしない通常のマシュマロの場合
■下側のディアヘアーは全てカット。
シマザキ マシュマロクイーン 完成!!
■全体のシルエットとしては、フックのゲイプが中心になるようなバランスが良いのではないかと思います。
様々なサイズ、カラーでお試し頂くと面白いと思います。
当日は上記のタイイング手順により実際にタイイングをご覧頂く事ができます。動画や画像で確認してから実際のタイイングを見る事で、タイイングの幅がグッと広がるのではないでしょうか。
皆さまお誘い合わせのうえご来店をお待ちしております。